BRUTUS「理想の本棚」2024 1/1-15


雑誌と侮ることなかれ。

「理想の本棚」と題して、取材をもとに著名人が語られた言葉そのままに、丁寧に編集されていて、本が生活の一部と化している様を拝見できる貴重な資料となっている。

・横尾忠則
「絵と読書は水と油みたいなもので相対関係にありました。絵は感覚的で肉体的で遊びと考え、読書は観念的で精神的で学問だと思っていた...。」 本文より。 

「読書は観念的で」という言葉から...、では、装丁の紙質の質感から本をイメージさせようとする試みは、感覚的なアプローチで...とか、読んでていろいろ発想が膨らんでしまった。そもそも雑誌とは僕にとって見るものであったため、読み物と捉えなおしつつ見てる感覚がなんか新鮮で面白かった。

・グラフィックデザイナー長嶋りかこ
「自分に立ちはだかる壁は外からは見えないことが多いけれど、本たちからは見えていて、そのことに救われる。本棚を見ていると、仲間や先生や同志とともにいるようで安心するんです」 本文より。 

  本との距離感というか関わり方が素敵ですね。ほんとに。読む側の経験値が足りなかったりすると、頭で考えてしまうから、いくら読んでもピンと来なかったりするけど、壁を乗り越えようと藻掻いてたりする時って、著者の言葉が染みわたってきたりする。以前、読んだ時とは感じ方も影響の受け方も違ってくるから、やっぱり読書って面白いですよね。

ヒコロヒーさんの連載「直観的社会論」ってコラムも面白かったな。天〇人語も勉強になりますが、ぼくは断然こっち派です。

BRUTUS「理想の本棚」2024/1/1-15合併号
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